蜻蛉撮り ヤブヤンマを探してみつけたポイント

 今年(2015)も相変わらずトンボを追いかけていたのだが、今年こそはと思いつつも中々目的の種を発見(産地、生息地)することが出来ずあっと言う間に七月も終わってしまった。
八月に入り最初の休日、かなり昔だがミヤマクワガタを採集したポイントを思い出し、何となく出向く気になった。車で一時間ちょっとの距離なのだが自宅から一番近いミヤマポイントである。朝九時ごろに到着したが、思い出す限り昔と変わらない環境が広がりクヌギやコナラも健在だった。懐かしい気持ちで景色を見ながら安堵したのだが、今の狙いはトンボなのである。当然ながら昔とは目的も異なり見る目が違うのだ!(笑) 近くに当時は気にもしなかった砂防ダムや水溜りもあり水の流れは細いが何かお初にお目にかかれるトンボも居そうな雰囲気を勝手に感じて探索を開始。
まずは川筋に沿って歩いて行くと水面近くを低く飛びながら探雌しているオニヤンマが次々に現れた。それを横目で見ながら更に行くとヒラヒラとトンボが低い枝に止まるのが目に入る。静かに近づいて凝視!何だか小さいオニヤンマみたいだが? 更に良く見るとミルンヤンマと言うヤツらしい!これはお初である。激写がはじまった(笑)
歩くのも疲れたので水溜りの近くまで藪を分け入り小休止。ここはコンクリートで出来た10m×5mほどの古い浄化施設?のような人工的な水溜りで葦や水草は全く無く、古いコンクリートの面には所々に苔が生えている。時間は午前十時を回っていたが、この日気温は上昇し暑くなってきた。蚊やアブの攻撃をエイヤッとかわしていると何かが目をかすめ浅い水溜りに落ちていた枝に止まった。近づいて見ると美しいブルーの目、これは何とお初にお目にかかるヤブヤンマではないか! 嬉しくて当然激写!である(笑)

この後、何度かこの場所に通ったのだが、コオニヤンマ、ミルンヤンマ、ヤブヤンマ、ルリボシヤンマ、オオルリボシヤンマ、タカネトンボ、などが来た。標高は160m程度の場所である、関東ではルリボシヤンマはもっと高い場所にしか見られないと思い込んでいたのだがそうでもないようだ。更にコシボソを期待したのだがそう上手くはいかない(笑)




8月1日、ミルンヤンマ。

朝、止まっているのを見つけた枝に数時間して行ってみると別の個体が止まっていたりする。まだ飛翔写真が撮れない。




8月1日、ヤブヤンマ。

ヤブヤンマはこの日、三頭が次々飛来し近くの木の枝に止まったが、最初の一頭を除いてみんな羽根が痛んでいた。目が綺麗だとは聞いていたが雄のブルーは何とも美しい!
次の日(8月2日)の日曜日もここへ通ったのだが、気温が幾らか低かったせいかこの日は一頭だけしか来なかった。更に週末(8月8日)には全く見ることは出来ず少し次期が遅かったようで、ヤブヤンマは次のシーズンに期待して通う事になりそうだ。




8月16日、オオルリボシヤンマ

オオルリボシヤンマはもっと広い池などを好んで飛ぶとばかり思っていたが、この場所のような日当たりの悪い小さな水溜りにも来るとは先入観から思いもよらず最初はルリボシヤンマに見えてしまった。縄張り意識はとても強いようで、別の個体が来ると激しい追いかけっこが始まる。狭い場所なので残るのは一頭だけ。薄暗い場所で撮影はフラッシュを使用になってしまう。




8月22日、ルリボシヤンマ。

この日は午後2時半になってポイントに着く。しばらく何も飛んでこないので帰ろうかと思ったところオオルリボシにしては少し黒っぽい感じの個体が飛んできた。短時間だが幾度かホバリングしてくれたので何とか写真を撮って確認してみるとルリボシヤンマに間違いない。関東で標高160m程度の場所だがルリボシヤンマとオオルリボシヤンマが見られるとは嬉しい。






8月14日、タカネトンボ。

このトンボもお初にお目にかかった。最初はハネビロエゾトンボかと思ったのだが、写真撮影するとよりメタリックな感じに写る。今年の八月の終わりは雨が多く低温の日が続いたが、タカネトンボだけは何時も姿を見せてくれた。雄は何頭かが探雌に来て中に良くホバリングサービスをしてくれる個体がいた。



雌はチョンチョンと水面に打水産卵をしていると思いきや、打水(卵に水分含ませる?)してからコンクリートに生えた苔に卵を産んでいるようだ。初めてこんな産卵を観たのだが産卵が終わって飛び去るときにお尻から一つ泡を吹いて行く雌もいて面白い。

今年の八月下旬は雨の日が多く気温も下がってしまった。本日も雨で撮影は無理、ブログの更新と相成った。