今年は異常に雨が多く残念な事に10月は一度も撮影に出かけられなかった。11月に入っても中々チャンスが無く瞬く間に半ばになってしまったのだが、数年前11月の初めにカトリヤンマのホバリングを見た栃木のポイントへダメ元で行ってみる事にした。
もし飛び始めるとしても昼頃からだと踏んで家を出たのは9時頃である。現地へ到着は10時半頃、広い湿地でどこで飛ぶかは中々判断が付かないのであちこち見て歩くがトンボの姿はない。気温は10-11℃とまだ低く気配も無い。
1時間ほどブラついていると足元からミヤマアカネ雄が飛び出し撮影、11月15日。
太陽が昇って(アキアカネと書いたが、ではなくナツアカネのよう)何処からか数匹出て来て日向ぼっこ。更に気温が上がると飛び始める。
ナツアカネ、産卵しているようで低く草の上を飛ぶ、辛うじて落下中の卵が写った。11月15日撮影。
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待つこと、昼頃になってやっとカトリヤンマらしきトンボが飛翔しているのを遠目で確認、すぐに見失うがやはりまだこの場所で活動している様子で希望が湧いてきた。更に待ち13時30分頃、遠くにトンボが低く飛んでいるのが見える。期待を持って近づくとカトヤンマの雄が見事にホバリング、以前此処で見た状況と同じである。それもかなり狭い範囲でホバリングサービスしてくれるカトリヤンマ雄で、飛翔する姿を数年ぶりに撮影できた。
全て11月15日撮影、スマホで確認の気温は15℃
この時期飛ぶ個体はそこそこ羽根も傷んでいると思っていたのだが、飛んだ個体はそれほど羽根に傷みも見られず、綺麗と言った方が良い状態で、目の色も老熟個体のブルーではなく灰色というか銀色の様な色だった。この個体はまだ羽化からそれほど時間が経っていない様に見えるが、カトリヤンマの羽化は6月頃から始まると聞く。その時期からだらだらと長い期間羽化し続けているとしか思えないのだが、数年前に10月中頃から11月の初めに此処で撮影した時にも羽根が相当傷んでいるものと、綺麗なものが混じっていた。
この日に見たホバリング個体はもう一匹のみで、計2匹だけしか発見できなかった。更にここは毎年カトリの産卵が多数みられるのでこの時期まだ産卵を続けていると思っていた雌が一匹も見られなかったのは意外だった。
今年は中々良い状況に出会わなかったが、今回何とかホバリングを撮影できたのは運が良かった。
この冬は越冬中のオツネントンボ、ホソミオツネントンボなどを探してみたい。