HDDの交換と増設

6年ほど前から使用している DELL Dimension 9100 のハードディスク (Sumsung160GB) がとうとう悲鳴(警告が出る)を上げ始め、立ち上がりに失敗したりエラーも多くなってきた。HDDの寿命について実際のところよく知らないのだが6年間毎日使用で完全に壊れていないのは一般的に言われるよりはよく持った方かもしれない。しかしこの先、回復不能なまでに壊れてしまうのも近いと思われ突然のクラッシュが怖い。
そこで新しいパソコンの導入も検討したのだが、多分HDD以外に悪いところは無いであろうとド素人ながら考え、初めてHDDの交換に挑戦してみる事にした。最近随分とHDDが安くなり1TBや2TBなどの大容量でも一昔前では考えられない数千円からあると言う、そんなことも理由である(笑)
パソコンに関しての知識といえば辛うじて以前このパソコンのメモリを1.0GB (500MB×2) から2.0GB (1.0GB×2) 増設し3.0GBにしたことがあるだけだった。データの保存 (バックアップ) もDVDなどで済ませ、外付けHDDというのもまだ使った事はない。しかしあちこちネットで調べていくとありがたい事に交換方法などを説明しているサイトがある。自分の回りにはどういう訳か全く機械やパソコンに詳しい人間がおらず主にネットを頼りにしていくしかない。
今まで使用していたパソコンの環境はそのまま残しておきたいもので、なるべく面倒な事はしたくない。その簡単な方法として古いHDDから新しいHDDへ中身を全てコピーしてくれるソフトがあると知り、古いHDDが完全に死なないうちにこの方法でやってみることにした。DELL Dimension 9100 は内蔵HDDの増設が出来るようになっている。
次はHDD選びであるが、まず価格と仕様から Seagate 3.5inch 1.0TB 7200rpm 32MB SATA-II 3.0Gbs を購入。まあ、失敗してもそれほど惜しくはないと思える価格である。160GBからいきなり1.0TBのHDDであるが、現在のパソコンで使用しつづけているXPでも大丈夫らしい。


DELL Dimension 9100 はHDDがパソコンの底の部分に位置している。プラスチックのケースに収められておりタンスの抽斗の様に引き出す事が出来て、このプラスチックケースが二つ並んでいる。HDDはネジなどでしっかり固定した方が良いとか更に取り付けの方向を示唆しているサイトもあるのだが、この機種ではケースに収めるだけでネジで止める必要もなく簡単に交換や増設が可能な構造になっていた。写真で引きだしてあるのは基盤を上にしたSeagateのHDD 1.0TB。

今まで空いていた増設用のケースに収め配線に間違いないかよく確認して筐体のカバーを閉めた。ここまで非常に簡単にものの10分でHDDの取り付けは完了してしまった。とりあえず電源を入れるといつものとおり古いHDDで起動しここまでは予定どおりに運んだ・・・。しかし予想外の事が起こった、どうした訳か新しい (増設の位置にある) HDDは認識されていないのだ!! ツールバーに出る「新しいハードウェアがみつかりました」の文字も出ないのである。
さてどうしたものかと頼りのネットのサイトを見てまわる。こんなとき詳しい人間が近くにいれば一分で解ることも中々解明出来ずに時間ばかり掛かってしまうものだ。ようやくたどりついたのはおそらくBIOS (バイオス) の設定が原因で認識されないということであった。今までBIOSの設定などいじろうとした事は勿論ない、その画面にするにはパソコン立ち上げの最初の画面でF2キーを連打するとか書いてある(汗) そこでそのとおりにやってみると、表示されたのは真っ黒な画面になにやら英文が書いてあるものだった。
さっそく参考にさせていただいたサイトにある説明どおりに進めていくと意外と簡単に設定の変更が完了してしまった。普通は工場出荷時にONとされているHDD増設に関係する部分がOFFになっていたのだ。そして設定完了でパソコンが起動すると新しいHDDを認識したことがツールバーから出る表示で確認できた。
しかしこれで一安心かと思いきや、まだ先は長かった、これだけでは新しいHDDは機能しないのだ。またまたサイトを参考に作業する。
スタートからマイコンピューターをクリックしてみるとローカルディスク(古い)が一つだけしか表示されていない。どうやらフォーマットという作業が必要らしいのだ。スタートからマイコンピューターを右クリツク次に管理をクリックしディスクの管理をクリツク。ここには新しいHDDの領域がディスク1(元のは0)と表示されており、ここでフォーマットを行うのだが、これはけっこう時間が掛かり約三時間を要してしまった。この作業では何か暇つぶしをしながら気長に待つしかないようだ。
これが完了しやっと新しいHDDが認識された状態になったわけだが、ここまで朝始めてからほぼ10時間も掛かってしまったのだ(汗) ここで古いHDDの中身をそのまま新しい(増設)HDDにコピーしてしまう Acronis Migrate Easy というソフトを使用してクローンを作る。この作業は手順どおりに進めると簡単で30分程度で終了。これで元の中身と同じ新しいHDDが出来上がったのだが、果たして無事機能するのか?一抹の不安もあった。
古いHDDの位置に新しいHDDを設置する。配線を変えても良いのだが購入したSATAケーブルの長さが短かったので位置を変えることになってしまった。古いHDDは設置しなくても良いのだがとりあえず増設の位置に置いておくことにし、そしていよいよ起動してみる。
電源を入れるとまずは上手く立ち上がったようだ、それにしても以前のHDDに比べかなり起動までの時間が短く軽快である、HDDの性能でこれほど早くなるとは思わなかった。今までの古いHDDでは長く使用したせいもあるのか?完全に立ち上がるまで20分も掛かるようになっていたのだが、なんと3分程度に短縮されたので嬉しい。

ここまで、初めてのHDD交換はとりあえず成功ということで、増設の位置に持っていった古いHDDもこの際新しいものに交換してしまうことにした。
別のメーカーで比較してみたい気もありHDDは 日立 HGST 3.5inch 7200rpm 2.0TB 64MB SATA 6.0Gbps を使用することにした。今度は2.0TBである、それに6.0Gbpsはこのパソコンでは規格外で性能は引き出せないのだが、使用出来るということだった。


HGST 3.5inch 7200rpm 2.0TB 64MB

前回と殆ど同じ手順で取り付けを完了し、こちらをシステムとして立ち上げてみたが全く問題なく作動している様子なので安心した。それに若干速く感じるのは気のせいだろうか。OSはXPでブロードバンドスピードテストのサイトでの速度診断では使用するブラウザによっても結果が異なる(サイトでも違う)のだが Mozilla Firefox 4.0 で条件の良い時間帯によっては下り速度60Mbps程度の速度が表示される。Google Chromeでは30-35Mbpsという結果でこれはInternet Explorer 8 よりも悪い数値なのだが 何故か一番軽快に感じる。
結果HDDを交換して良かった、6年使ったパソコンだが他の部品が壊れない限りまだ4-5年は使えそうだ。