蜻蛉撮り オニヤンマ産卵

何故か理由は定かではないが(笑)突然トンボを追いかけだしてからはや三年目である。子供の頃、でかくてカッコ良い憧れのトンボだったオニヤンマ。当然、狙っていたのだが中々良いシャッターチャンスにめぐり会えなかった。今年になってやっと目的が叶いそうなオニヤンマが多く見られる場所を知ったのだが、家から車で十五分ほどの距離でこれほどの多産地があるとはまさに灯台下暗しだった。ここには良い産卵場所が数箇所あり産卵や雄の探雌の様子を頻繁に見ることができ嬉しい。薄暗い林の中にある湧き水が出ている場所で八月の中旬に撮影。フラッシュを多く使用した。


オニヤンマは林道などに沿って同じ場所を何度も往復しているのを良く見る。多産地では群れで飛んでいるのを目撃したことがあった。


子供の頃オニヤンマを捕りたくてずいぶん追いかけた。ある日夕方になると近所のイチョウの大木の高い位置にぶら下がってとまるのを発見!! 柄の長い網で狙うも届かないで悔しい思いをしたことがあった。高い場所にとまる印象を持っていたがそんなことはないようだ。


浅い水溜りに垂直になってホッピングして産卵管を泥に突き刺し産卵。数えると百回以上も上下する個体もいた。フラッシュも全く気にせず目の前で産卵に集中していた。


それほど広くない産卵場所なのだが多いと数頭の雌が入れ替わり、時には二頭がいっしょに産卵していた。


雄は雌を探しに産卵場所へ頻繁に訪れて、地面(水面)近くを低く飛びながら産卵している雌を探す。産卵中の雌を見つけると有無を言わせず連結してすばやく連れ去ってしまう。 (タンデム飛翔写真は今だに良い写真が撮れない) 産卵に集中したい雌にこれは迷惑だと思うのだが、雄は自分の遺伝子を残すために必死である。


探雌中の雄どうしが出会うと、時に二頭がホバリングしながら睨めっこが始まることがあり長い場合十秒くらいはその状態が続く。これが薄暗い林の中、突然何処かで始まるわけで、瞬間結構あせって(笑)良い写真が撮れない。


それから二頭がドッグファイト状態でグルグル回りが始まる。目で追えるの大抵はそこまでで、後の素早いジグザグ追いかけっこになると大抵は見失ってしまう。にらめっこやドックファイトなしで突然バリバリと羽音をたててバトルが始まることもある。こんな状態が八月の終わり頃まで続くようだ。今年はこの産卵場所へ暑い真夏に何度も通ったのだが、トンボの巧みな飛行は見事なもので見ていて飽きることがない。ただ産卵場所は多数の蚊も活躍する場でずいぶんと刺されて閉口した(笑)

今年はこのオニヤンマの産卵場所が分かって嬉しかったのだが、トンボに関して気がかりなことが一つある。家の周りで毎年沢山の個体を見ることができるノシメトンボアキアカネが今年は非常に少なく今まで経験したことが無い少なさである。何が原因なのか分からないのだが果たして来年は元のような個体数に戻るのか?