蜻蛉撮り サラサヤンマのホバリング

トンボの写真を撮りだしてから一年を過ぎた頃、家から車で二十分ほどの自然公園でサラサヤンマが飛んでいるのを目撃した。それから毎年五月頃になるとここで元気に飛び回る姿が見られ、運よく止まっている個体を撮影できたこともあった。しかし飛翔写真がなかなか撮れない。
フィールドでトンボを撮っている方に会うことがあるが、このサラサヤンマの話になると、皆さんがこの種の雄は良くホバリングし飛翔写真は撮りやすいと言うのである。どうやらそのような場面に出くわさないだけらしいが自然公園の個体数は多くはなくホバリングに出会う確率はかなり低いと思われた。
昨年の5月、この公園に近い谷津田でもサラサヤンマが飛んでいるのを見つけた。この場所では複数見ることもあり、数もそこそこ居そうな雰囲気で何度か通ったのだが、やはり出会うのはグルグル飛び回る摂食飛翔ばかり、直線的に飛ぶこともなくファインダーでとらえてピント合わせはまずできない。とうとうこの年もダメだった。
そして今年もサラサの季節となり、今年こそは飛翔写真が撮りたい一心で、多産地への遠征も視野に入れていたのたが5月13日、通い慣れた谷津田でついに念願のサラサヤンマの縄張りホバリング飛翔に遭遇、撮影することができた。言われるとおり目の前を何度もホバリングを交えて飛んでくれ、幸運な13日の金曜日になった(笑)



フラッシュ発光で撮影。目の色が濃いグリーンに写る。





フラッシュ発光無し。


飛翔の撮影は300mmを使うことが多いのだが、サラサヤンマは人のそばまで来てしまい後ずさりばかりしていた。 100mmマクロに取り換えてみたが、ピントがシビアで使いこなせず、慣れた300mmに戻した(笑)
静止画像を狙う場合は接近して撮影したいとも思うのだが運動不足の覚束ない足取りでドタドタと近づくとほぼ逃げられて悔しい思いをする。なので何時も300mm(能書きに望遠マクロとある)を装着しているがひどく重い。飛翔を撮影するときはダンベルを上げ下げしている感覚で、最近肩の三角筋に筋肉が付いて逞しくなってきた(笑)(写真は13日以降に撮影したもの)


縄張り飛行で小休止か、低い位置に良く止まる。


何度か通ううち、雄が飛ばなくなった正午過ぎに来た雌が産卵開始。やっと産卵シーンを撮影出来た。


昨年撮影した雌。突然飛来して目の前に止まってくれた。


今まで意識した事がなかったが自分の場合左目でファインダーをのぞいている。左効きではないのだが利き目が左ということらしい。左目でファインダーをのぞくと右目はカメラ本体で遮られて何も見えなくなる。試しに右目でのぞくと別に視力が悪いわけではないが全く使い物にならない(笑) 右目が利き目だとファインダーから外れた飛翔体を左目で追うことができて熟練すると見失うことが少ないという。利き目が左だと飛翔写真を撮るには不利かもしれない。